肥満症の薬物治療(ウゴービ・ゼップバウンド)

循環器内科・内科|院長 田代 紘朗

循環器内科・内科|院長 田代 紘朗

主な経歴

  • 山口大学医学部医学科 卒業
  • 小倉記念病院 初期臨床研修
  • 小倉記念病院 循環器内科
  • わかばハートクリニック 循環器内科
  • 花水木クリニック 院長

資格

  • 日本専門医機構認定 内科専門医
  • 日本専門医機構認定 循環器内科専門医

所属学会

  • 日本心臓リハビリテーション学会
  • 日本内科学会
  • 日本循環器学会
  • 日本心不全学会

体重だけでなく、血圧・血糖・脂質などの健康指標も確認する肥満症治療。

当院では、単なる痩身や美容目的ではなく、生活習慣の改善を基本に、肥満症に伴う健康障害を確認しながら薬物治療の適応を判断します。

初回はBMI、腹囲、合併症、既往歴、血液検査、血圧などを確認します。保険診療や専門施設での治療が適切な場合は、そちらをご案内します。

当院では、国内で肥満症治療薬として承認された週1回注射薬を使用します。ウゴービを基本とし、体格・合併症・治療反応などに応じてゼップバウンドを検討します。

花水木の肥満症治療の考え方

院長 田代 紘朗

院長 田代 紘朗

私が大切にしているのは、体重だけでなく、血圧・血糖・脂質などの健康指標と副作用を確認しながら治療することです。薬の継続・変更・終了は、生活習慣の変化も踏まえて定期的に見直します。

Point. 01

承認薬を中心に使う

国内で肥満症の治療薬として承認されたウゴービを基本薬とし、効果や副作用、合併症などを踏まえて必要な場合にゼップバウンドを別の選択肢として検討します。

承認薬を中心に使う

Point. 02

健康指標を確認する

体重・腹囲だけでなく、血圧、血糖、脂質、肝腎機能などを定期的に確認します。

血糖・脂質の項目が並ぶ健康診断の結果票と聴診器

Point. 03

治療方針を見直す

効果、副作用、生活習慣の変化を確認し、継続・変更・終了を医師と患者さんで相談します。

治療方針を見直す

肥満症治療薬の働き

GLP-1(ジーエルピーワン、正式には「グルカゴン様ペプチド-1」)は、食事をとったときに腸から分泌されるホルモンの一種です。GIP(ジーアイピー)も同様に食事に反応して分泌される腸管ホルモンです。

これらのホルモンには、以下のような働きがあります。

  • 膵臓(すいぞう)に働きかけ、血糖値が高いときにインスリン分泌を促す
  • 胃の動きをゆっくりにして、食べたものの消化吸収を緩やかにする
  • 脳の食欲中枢に作用して、食欲を自然に抑える

この仕組みを利用した医薬品がGLP-1受容体作動薬(ウゴービ等)と、GIP/GLP-1受容体作動薬(ゼップバウンド)です。

当院では、国内で肥満症を効能・効果として承認されたウゴービを基本薬とし、効果や副作用、合併症などを踏まえて必要な場合にゼップバウンドを検討します。

対象となる方

当院では、単なる痩身や美容目的ではなく、医学的に減量治療が必要な肥満症の方を対象に、薬物治療の適応を判断します。

薬物治療は、食事・運動療法で十分な改善が得られず、BMIや肥満に関連する健康障害などの条件を満たす方について検討します。加えて、ウゴービ・ゼップバウンドの適応には、高血圧・脂質異常症・2型糖尿病のいずれかを有することなど、薬剤ごとの条件があります。

BMI条件当院での対応
BMI 27〜34.9肥満関連健康障害が2個以上あり、食事・運動療法でも不十分な方適応を慎重に判断
BMI 35以上高度肥満症の判断基準に該当し、食事・運動療法でも不十分な方適応を慎重に判断
BMI 27未満 / 標準体重 / 美容目的—薬物治療の対象外(生活習慣相談・健診後フォローへ)

肥満関連健康障害の例(日本肥満学会の分類に準拠): 耐糖能異常・2型糖尿病、脂質異常症、高血圧、高尿酸血症・痛風、冠動脈疾患、脳梗塞・一過性脳虚血発作、非アルコール性脂肪性肝疾患、月経異常・女性不妊、閉塞性睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群、変形性膝関節症などの運動器疾患、肥満関連腎臓病 など

使用できない・慎重に判断する方

  • 20歳未満(対象外。専門施設へ紹介)
  • 65歳以上(低栄養・サルコペニア・脱水・腎機能を厳格評価のうえ慎重に判断)
  • 2型糖尿病と診断済み(糖尿病治療として保険診療を優先します)
  • 妊娠中・妊娠を希望される方・授乳中
  • 摂食障害の疑い、膵炎の既往、重度の消化器疾患
  • 腹部手術歴・腸閉塞の既往(必ず事前にお申し出ください)

当院で適切な体制が整っていない場合、または保険診療や専門施設での治療が望ましいと判断される場合には、自費診療へ誘導せず、適切な医療機関へご紹介します。

当院で使用する治療薬

ウゴービ(当院の基本薬)

ウゴービは、週1回注射するGLP-1受容体作動薬で、当院の基本薬です。少量から開始し、効果と副作用を確認しながら段階的に用量を調整します。

主なリスク・副作用(ウゴービ)

吐き気、嘔吐、下痢、便秘、食欲低下などがあります。下痢や嘔吐が続いて水分がとれない、強い腹痛や背中の痛みが続く、繰り返し嘔吐する、高度の便秘、便やおならが出にくい、腹部が強く張るなどの症状がある場合は、次回投与を行わず、速やかに医療機関を受診してください。

ゼップバウンド(必要に応じて検討)

ゼップバウンドは、週1回注射するGIP/GLP-1受容体作動薬です。体格、合併症、治療反応、副作用などを踏まえ、必要な場合に検討します。

いずれの薬剤も、BMI、合併症、既往歴、検査結果、副作用リスク、生活習慣、保険診療の適応可能性を踏まえて医師が個別に判断します。

主なリスク・副作用(ゼップバウンド)

吐き気、嘔吐、下痢、便秘、食欲低下などがあります。強い腹痛や背中の痛み、嘔吐が続く、便やおならが出にくい、腹部が強く張るなどの症状がある場合は、次の投与をせず速やかに医療機関へ相談してください。

息苦しさや顔・唇・舌・喉の腫れがある場合は、直ちに救急受診してください。

料金

当院で行う本治療は、保険適用外の自由診療です。初診料は3,300円(税込)です。採血が必要な場合は、別途3,300円(税込)がかかります。心電図は、医師が必要と判断した場合に実施します。診療上利用可能な検査結果をお持ちの方は、初診時にご持参ください。

下表は薬代のみの税込価格です。ウゴービはSD製剤を使用し、4本で4週間分です。ゼップバウンドも4本・4週間分の価格です。初診時は初診料3,300円、再診時は再診料1,100円が別途かかります。

継続時のお支払いは、下表の薬代と再診料1,100円の合計です。採血などの自費検査が必要な場合は、実施した項目の費用が別途かかります。

薬剤・用量薬代(4本・4週間分/税込)
ウゴービSD 0.25mg13,000円
ウゴービSD 0.5mg19,000円
ウゴービSD 1.0mg29,000円
ウゴービSD 1.7mg40,000円
ウゴービSD 2.4mg50,000円
ゼップバウンド 2.5mg24,000円
ゼップバウンド 5mg35,000円
ゼップバウンド 7.5mg44,000円
ゼップバウンド 10mg50,000円
ゼップバウンド 12.5mg56,000円
ゼップバウンド 15mg62,000円

※薬剤・用量は、診察・検査結果・副作用リスクなどを踏まえて医師が判断します。

  • 初診・検査料:初診料3,300円(税込)。採血を実施する場合は、別途3,300円(税込)がかかります。診療上利用可能な既存の検査結果がある場合は、医師の判断で採血を省略できます。心電図は必須ではなく、必要に応じて実施します。
  • 薬代・再診料:上記は4週間分の薬代です。再診料1,100円(税込)は別途かかります。再診では、副作用、用量、体重・腹囲・血圧、食事・運動などを確認します。

治療期間・通院・中止基準

  • 標準的な治療期間:6ヶ月を一つの評価期間とし、3ヶ月・6ヶ月時点で継続・減量・終了・他治療への切り替えを判断します。期間や効果には個人差があります
  • 通院頻度 — 原則として月1回。導入期や副作用が強い場合は短い間隔となることがあります
  • 中止基準 — 効果が乏しい・副作用が強い・脱水や急性腎障害が疑われる・妊娠/妊娠希望/授乳・摂食障害が疑われる・受診中断や自己判断での増量があった場合など
  • 保険診療との関係 — 2型糖尿病と診断されている場合や、保険診療・専門施設での治療が望ましい場合は、自費診療へ誘導せず適切な医療機関へご紹介します

治療期間と定期フォロー

当院では、治療開始後3〜6ヶ月を一つの評価期間とします。

  1. 初回評価 — 問診、体重、腹囲、血液検査、血圧、必要に応じた心電図などを確認し、治療の適応と目標を相談します。
  2. 治療開始・原則月1回の確認 — 体重、腹囲、血圧、副作用、生活習慣を確認します。薬剤は添付文書等を踏まえ、状態に合わせて調整します。
  3. 3〜6ヶ月の評価 — 効果と安全性を確認し、継続・変更・減量・終了を相談します。

用量・切り替え・中止の詳細は、診察時に個別にご説明します。

保険診療・専門施設での治療との関係

ウゴービ・ゼップバウンドは、国内で肥満症に対して承認された医薬品ですが、使用にあたっては、患者さんの医学的適応、安全管理体制、最適使用推進ガイドライン等を踏まえて慎重に判断します。最適使用推進ガイドラインでは、施設・医師・管理栄養士による栄養指導体制、副作用対応体制、患者選択基準などが示されています。

当院では、患者さんの状況に応じて、保険診療や専門施設での治療が望ましいと判断される場合には、自費診療へ誘導せず、適切な医療機関へご紹介します。

患者さんの状況当院での対応
2型糖尿病が疑われる・診断されているまず保険診療で評価し、糖尿病治療として適切に対応
保険適用・専門施設での管理が望ましい適合施設へご紹介
肥満症治療薬の適応を慎重に検討できる自費診療の可否を含めて医師が個別判断
美容目的・標準体重・BMI 27未満GLP-1薬は対象外。生活習慣相談・健診後フォローへ

※ ウゴービの主なリスク・副作用は、吐き気、嘔吐、下痢、便秘、食欲低下などです。下痢や嘔吐が続いて水分がとれない、強い腹痛や背中の痛みが続く、繰り返し嘔吐する、高度の便秘、便やおならが出にくい、腹部が強く張るなどの症状がある場合は、次回投与を行わず、速やかに医療機関を受診してください。
※ 主なリスク・副作用は、吐き気、嘔吐、下痢、便秘、食欲低下などです。強い腹痛や背中の痛み、嘔吐が続く、便やおならが出にくい、腹部が強く張るなどの症状がある場合は、次の投与をせず速やかに医療機関へ相談してください。息苦しさや顔・唇・舌・喉の腫れがある場合は、直ちに救急受診してください。

治療の流れ

Step. 01

ご予約

Web予約、またはLINE予約からお申し込みください。

ご予約

Step. 02

初回評価

問診・検査結果などを確認し、治療の適応と目標を相談します。

診察中の男性医師

Step. 03

治療開始・定期確認

原則月1回、効果・副作用・生活習慣を確認します。

医師が書類を指しながら患者に説明する様子

Step. 04

3〜6ヶ月の評価

継続・変更・減量・終了を相談します。

体組成計に乗る足元

よくあるご質問

「痩せたい」だけの動機でも受けられますか?

当院は肥満症という疾患に対する医療として提供しています。標準体重の方、美容目的の方、BMI 27未満の方は薬物治療の対象外です。

まず初回評価でBMI・肥満関連健康障害の有無を確認します。

どのくらいの期間で効果が出ますか?

低用量から開始し、通常は4週間ごとに段階的に増量しますが、副作用などに応じて増量を延期・減量することがあります。効果の現れ方には個人差があります。

STEP 1では68週時、SURMOUNT-1では72週時に、いずれも食事・運動などの生活習慣介入を併用して効果と安全性を評価しました。これらは、効果が現れ始めるまでの期間を示すものではありません。

投与中は経過を定期的に確認し、開始後3〜4ヶ月で改善傾向がみられない場合は中止します。当院では、改善がみられる場合も6ヶ月時点を含め、体重、血糖・血圧・脂質、副作用を確認し、継続方針を相談します。

薬をやめたらリバウンドしませんか?

GLP-1/GIP-GLP-1受容体作動薬を中止すると、体重再増加が起こり得ることが報告されています(チルゼパチドの継続・中止比較試験 SURMOUNT-4 など)。

当院では、薬を使用している期間に食事・運動・睡眠の習慣を整えること、薬剤の継続・減量・終了を定期的に見直すこと、終了後のフォローで再増加を早期に把握することを通じて、再増加リスクの軽減に努めます。「薬をやめても必ず体重が維持できる」ことを保証する設計ではありません。

注射は痛いですか?

ペン型注射器の針は細く、痛みは比較的少ないとされています。初回は院内で使い方を丁寧にご説明します。

オンライン診療には対応していますか?

初回は必ず対面で診察し、問診・診察・検査結果を踏まえて適応を判断します。オンライン診療は、治療が安定し、副作用や検査結果の確認に支障がないと医師が判断した場合に限り、再診の一部で検討します。

症状や検査結果によっては、対面診療が必要です。なお、オンライン診療をご利用の場合は、オンライン診療システム利用料550円(税込)がかかります。

花水木クリニックでは、肥満症という疾患に対して、生活習慣改善と医学的評価を組み合わせた治療を行います。ウゴービを基本に、必要に応じてゼップバウンドを検討します。
薬の継続・変更・終了は、検査値・生活習慣・副作用を踏まえて定期的に見直します。

「自分は対象になるか」「保険診療や専門施設での治療が望ましいのではないか」

まずは初回評価でご相談ください。

循環器内科・内科
診療時間 月 火 水 木 金 土 日祝
9:00〜13:00 月曜 診療あり 火曜 診療あり 水曜 診療なし 木曜 診療あり 金曜 診療あり 土曜 診療あり 日祝 診療なし
14:30〜18:00 月曜 診療あり 火曜 診療あり 水曜 診療なし 木曜 診療あり 金曜 診療あり 土曜 診療なし 日祝 診療なし
18:00〜19:00 月曜 診療あり 火曜 診療なし 水曜 診療なし 木曜 診療あり 金曜 診療なし 土曜 診療なし 日祝 診療なし

※ 最終受付は診療時間の30分前までとなります。

休診日
水・日曜日・祝日
住所
〒815-0033
福岡県福岡市南区大橋1丁目3番3号 OHASHI HILL 3F
アクセス
西鉄天神大牟田線「大橋」駅 徒歩1分
駐車場
OHASHI HILL駐車場(87台)

※ 受診科目や院内での滞在時間にかかわらず同じ無料時間の駐車サービス券をご用意しています。駐車時間によっては、別途ご負担が生じる場合があります。

花水木クリニック周辺の地図。大橋駅東口から徒歩1分、OHASHI HILL 3F。

お急ぎの方は、お電話(092-403-3312)でもご予約・ご相談を承ります。 [休診日]水・日曜日・祝日

循環器内科・内科 院長 田代 紘朗

循環器内科・内科 院長 田代 紘朗

経歴

  • 山口大学医学部医学科 卒業
  • 小倉記念病院 初期臨床研修
  • 小倉記念病院 循環器内科
  • わかばハートクリニック 循環器内科
  • 花水木クリニック 院長

資格・所属学会

  • 日本専門医機構認定 内科専門医
  • 日本専門医機構認定 循環器内科専門医
  • 日本内科学会
  • 日本循環器学会
  • 日本心不全学会
  • 日本心臓リハビリテーション学会
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