循環器内科・内科|院長 田代 紘朗
主な経歴
- 山口大学医学部医学科 卒業
- 小倉記念病院 初期臨床研修
- 小倉記念病院 循環器内科
- わかばハートクリニック 循環器内科
- 花水木クリニック 院長
資格
- 日本専門医機構認定 内科専門医
- 日本専門医機構認定 循環器内科専門医
所属学会
- 日本心臓リハビリテーション学会
- 日本内科学会
- 日本循環器学会
- 日本心不全学会
「禁煙したいけれど、何度も失敗している」「自分の意志だけでは続かない」
そのように感じている方は少なくありません。
喫煙をやめにくい背景には、ニコチン依存が関係していることがあります。禁煙治療では、問診や検査で状態を確認し、必要に応じて禁煙補助薬と禁煙指導を組み合わせて、禁煙の継続を支援します。
条件を満たす場合は、保険診療で12週間・全5回の禁煙治療を受けられます。当院では、内科・循環器内科の視点から、喫煙が心臓や血管に与える影響も踏まえてサポートします。
禁煙外来(ニコチン依存症の治療)とは

喫煙が「やめられない」のは、意志が弱いからではありません。ニコチンには強い依存性があり、自力での禁煙は容易ではないことが知られています。
禁煙外来では、禁煙補助薬を使って離脱症状(イライラ・集中力低下・吸いたい衝動)を和らげながら、医師の禁煙指導で禁煙の継続を支援します。
院長 田代 紘朗
タバコが心臓や血管に与える影響を日々診療で見ている立場として、私は禁煙をお勧めしています。禁煙は、いつ始めても健康上のメリットが期待できる取り組みです。
禁煙外来は、「ニコチン依存症」を医療の力で治療するプログラムです。
喫煙が身体に与えるリスク
喫煙は、以下のような健康上のリスクを高めることが知られています。
- 心筋梗塞・狭心症 — タバコは血管を傷つけ、動脈硬化を進めます。日本人を対象とした研究では、喫煙者は非喫煙者に比べて虚血性心疾患のリスクが高く、心筋梗塞でもリスク上昇が報告されています。
- 脳卒中 — 血管の損傷と血圧上昇が脳卒中のリスクに関わります。
- 肺がん・その他のがん — 肺がんだけでなく、喉頭がん・食道がん・膀胱がんなど多くのがんのリスク要因です。
- COPD(慢性閉塞性肺疾患) — 長年の喫煙により気道や肺の機能が低下し、咳・痰・息切れが続く病気です。
- 糖尿病の悪化 — 喫煙はインスリンの効きを悪くし、血糖コントロールを困難にすることが知られています。
禁煙すると、これらのリスクは時間とともに低下していくことが知られています。
禁煙で得られる具体的なメリット
禁煙後は、咳・息切れや味覚・嗅覚などの変化を感じる方がいる一方、最初の数日〜2週間は離脱症状が強く出ることがあります。禁煙補助薬と診療で、この時期を乗り越えられるよう支援します。
長期的には、心臓・血管・呼吸器・がんに関するリスク低下が期待できますが、変化の時期や程度には個人差があります。
まず知っておいてほしい「最初の2週間」
禁煙して最初の数日〜2週間は、ニコチン離脱症状(イライラ・集中力低下・強い吸いたい衝動・気分の落ち込み・倦怠感)が一番強く出る時期です。この時期は「メリットを実感する」より「山を越える」期間だと考えてください。
- 離脱症状のピーク — 禁煙後2〜3日目
- 強い症状が続く期間 — おおむね1〜2週間
- その後 — 徐々に離脱症状が弱まり、身体の変化が自覚できるようになる
離脱症状を自力で乗り越えるのは大変です。禁煙補助薬(ニコチンパッチ・バレニクリン)は、まさにこの山をなだらかにするためのお薬です。
この時期こそ、医療の力を借りる意味があります。
身体の中で起きている変化
自覚症状としては離脱症状が前面に出ますが、身体の中では以下のような変化が報告されています(個人差があります)。
- 20分以内 — 心拍数と血圧が低下する
- 12時間 — 血中一酸化炭素値が正常化する
- 2〜12週間 — 血液循環と肺機能が改善する
- 1〜9ヶ月 — 咳や息切れ、喉のイガイガが軽くなることがあります。喉のイガイガが減る
(参考:国立がん研究センター)
実感しやすくなるタイミング(離脱症状を越えた後)
離脱症状が落ち着く2〜4週間後から、日常の変化として感じられるようになる方が多くいます(個人差があります)。
- 2〜4週間 — 食事がおいしい・匂いがよくわかる(味覚・嗅覚)
- 2〜4週間 — 口臭・体臭・髪や衣類のタバコ臭が軽くなる
- 1〜3ヶ月 — 階段や坂道での息切れが減る・運動が楽に感じる
- 1〜3ヶ月 — 朝の咳・痰・喉のイガイガが減る
1年以上の長期的なメリット
- 1年後 — 冠動脈性心疾患のリスクが喫煙者の約半分になるとされています(国立がん研究センター)。
- 5〜15年後 — 脳卒中のリスクが非喫煙者と同程度まで低下するとされています。
- 10年後 — 肺がんで死亡するリスクが喫煙を続けた場合の約半分まで低下するとされています。
- 15年後 — 冠動脈性心疾患のリスクが非喫煙者とほぼ同じレベルまで低下するとされています。
禁煙による健康上のメリットは、時間とともに積み重なっていきます。
正直にお伝えすると、禁煙して最初の1〜2週間は「メリットを実感する」より「離脱症状との闘い」になります。ですが、その山を越えた2〜4週間後から、多くの方で食事のおいしさや息切れの軽さなどを実感しやすくなります。
この最初の山をなだらかにすることが、禁煙治療でお薬を使う一番の意味です。一人で挑まず、医療の力を使ってください。
保険適用の条件
禁煙外来は、以下の条件を満たす場合に保険診療で受けられます。
- ニコチン依存症スクリーニングテスト(TDS)で5点以上(問診票で確認します)
- 35歳以上の方は、ブリンクマン指数(1日の喫煙本数 × 喫煙年数)が200以上
(例:1日20本 × 10年 = 200。35歳未満の方には、ブリンクマン指数の条件はありません) - ただちに禁煙する意思がある
- 禁煙治療について説明を受け、文書で同意している
※保険診療で禁煙治療を受けたことがある方は、前回の治療開始日から1年を超えるまでは、再び保険診療で受けることはできません。
保険適用の可否は診察時に確認します。条件を満たさない場合の対応は、個別にご案内します。
禁煙治療の内容
治療薬の種類
当院では、保険診療の禁煙治療で、ニコチンパッチとバレニクリン内服薬(商品名:チャンピックス®)を取り扱います。喫煙状況、持病、服用中のお薬、副作用のリスク、薬剤の供給状況を確認し、適した薬を選びます。
ニコチンパッチ(貼り薬)

- 皮膚からニコチンを少量ずつ吸収させ、禁煙時の離脱症状を和らげる貼り薬です。
- 貼るだけで使い方が簡単です。
- 副作用として、皮膚のかぶれ・かゆみ・不眠・動悸・血圧上昇・頭痛・めまい・吐き気などが起こることがあります。
- 不安定狭心症、発症後3ヶ月以内の心筋梗塞、重篤な不整脈がある方、妊娠中・授乳中の方などは使用できません。
バレニクリン内服薬(商品名:チャンピックス®)

- ニコチンを含まない飲み薬です。タバコを吸いたい気持ちや、吸ったときの満足感を抑える作用があります。
- 副作用として、吐き気・不眠・異常な夢・頭痛・眠気・めまい・気分の変化などが起こることがあります。
- 抑うつ気分・不安・行動や思考の変化・自殺念慮などがあらわれた場合は、服用を中止し、速やかに医師へ連絡してください。
- 服用中は、自動車の運転など危険を伴う機械の操作をしないでください。
- 精神疾患や腎機能障害などがある方、妊娠中・授乳中の方は、治療前に医師へお知らせください。
バレニクリンは、原則として他の禁煙補助薬(ニコチンパッチ等)と併用しません。
※薬剤の供給状況や診察結果により、ご希望の薬を処方できない場合があります。
カウンセリング・生活指導

お薬だけでなく、禁煙を続けるための生活面のサポートも行います。
- 喫煙の「きっかけ」を分析し、対処法を一緒に考える
- ストレスへの対処法、体重増加の予防
- 禁煙のモチベーションを維持するための声かけ
「一人で頑張る」のではなく、医師と二人三脚で12週間を乗り越えるイメージです。
治療スケジュール(全5回・12週間)
保険適用の禁煙治療は、12週間で全5回の通院で行います。
Step. 01
1回目(初診)
ニコチン依存度テスト・呼気CO濃度測定を行い、治療方針を決定してお薬を処方します。
Step. 02
2回目(2週間後)
禁煙状況の確認、副作用チェック、呼気CO測定を行います。
Step. 03
3回目(4週間後)
経過を確認し、お薬の調整を行います。
Step. 04
4回目(8週間後)
経過を確認し、禁煙継続のサポートを行います。
Step. 05
5回目(12週間後)
治療終了時の評価を行い、今後の方針を確認します。
費用について
保険診療の自己負担額は、負担割合、使用する薬剤、診察・検査・調剤内容によって異なります。具体的な費用は、治療開始前にご案内します。
よくあるご質問
何度も禁煙に失敗していますが、大丈夫ですか?
何度か再喫煙した経験があっても、ご相談ください。吸ってしまった場面や離脱症状を一緒に振り返り、薬と生活上の工夫を組み合わせて次の禁煙を支援します。
電子タバコ・加熱式タバコに変えれば大丈夫ですか?
加熱式たばこにはニコチンや有害物質が含まれ、長期的な健康影響は十分明らかではありません。電子たばこは製品によって成分が異なるため、「紙巻きたばこではないから安全」とは言えません。
使用製品を確認したうえで、禁煙方法をご案内します。
加熱式たばこ・電子たばこでも、保険診療で禁煙治療を受けられますか?
加熱式たばこを使用している方は、ほかの条件も満たせば保険診療で禁煙治療を受けられます。電子たばこ(VAPE)は加熱式たばこと別の製品です。
ニコチンを含まない電子たばこだけを使用している方は、保険診療の禁煙治療の対象にはなりません。ニコチンを含む電子たばこだけを使用している場合は、現行の公的資料に保険診療の対象として明記されていないため、個別に確認が必要です。
使用している製品を診察時に確認します。
禁煙すると太りますか?
禁煙後に一時的に体重が増えることがあります。食欲や間食の変化を確認し、体重管理も含めて支援します。
治療中にタバコを吸ってしまったらどうなりますか?
治療が終わりになるわけではありません。吸ってしまった状況を一緒に振り返り、次にどう対処するかを考えます。
「失敗した」と落ち込まず、通院を続けてください。
禁煙は、心筋梗塞・脳卒中・がんのリスクを下げる、健康に大きなメリットが期待できる取り組みです。「何度も失敗した」「自分には無理だ」と思っている方こそ、医療の力を借りてみてください。
禁煙治療は予約制です。Web予約、またはLINE予約からご予約ください。
| 診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日祝 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 9:00〜13:00 | 月曜 診療あり | 火曜 診療あり | 水曜 診療なし | 木曜 診療あり | 金曜 診療あり | 土曜 診療あり | 日祝 診療なし |
| 14:30〜18:00 | 月曜 診療あり | 火曜 診療あり | 水曜 診療なし | 木曜 診療あり | 金曜 診療あり | 土曜 診療なし | 日祝 診療なし |
| 18:00〜19:00 | 月曜 診療あり | 火曜 診療なし | 水曜 診療なし | 木曜 診療あり | 金曜 診療なし | 土曜 診療なし | 日祝 診療なし |
※ 最終受付は診療時間の30分前までとなります。
※ 受診科目や院内での滞在時間にかかわらず同じ無料時間の駐車サービス券をご用意しています。駐車時間によっては、別途ご負担が生じる場合があります。
お急ぎの方は、お電話(092-403-3312)でもご予約・ご相談を承ります。 [休診日]水・日曜日・祝日
循環器内科・内科 院長 田代 紘朗
経歴
- 山口大学医学部医学科 卒業
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- 小倉記念病院 循環器内科
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- 花水木クリニック 院長
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